久しぶりの小仏城山北東尾根です。今日の高尾駅北口は、ツアーやハイキングなどのグループと思われる人々で大混雑です。さすが日曜日です。4人いるので迷わずタクシーで日影沢林道に向かいます。さっそく、サイハイランがお出迎えです。
外側の薄いベージュが萼片で、その間から赤く見えているのが花弁でしょう。
タクシーを降りて、10分ほど行き踏み跡を降り沢を渡れば、北東尾根の入り口です。
出だしは少し急登ですが、ゆっくりと登ります。
モミジイチゴの実です。木苺のなかでは最も美味しい。高尾山では花はたくさん見るのですが、実を見るのは意外と少ない。同じく高尾山でよく見るのが、クサイチゴの花ではないでしょうか。そんなクサイチゴの実です。
足元に目をやりながら尾根道を登ります。
ところで、私たちが住むこの日本列島が、世界で36ある「生物多様性ホットスポット」のひとつに数えられているって知っていましたか。
そもそも「生物多様性ホットスポット」ってなんじゃという話ですが、簡単に言うと「地球上で生物学的に特別豊かでありながら、同時に破壊の脅威にさらされている場所」と言うことらしい。日本列島の生物多様性の特徴として、固有種が多いことだそうです。この日本列島の生物多様性、固有性を際立たせているのが、写真のカンアオイなどが分類されるカンアオイ類だそうで、日本に自生する禅50種のカンアオイ類のうち49種が日本固有種と言うことらしい。そう思ってみるとこのとても地味なカンアオイも違って見えます。
ちなみにこのカンアオイは、どのように繁殖するのでしょうか。詳しくはまだ解明されていないようですが、この地味さ加減はキノコへの擬態で、ハエやアリによる受粉がスダンらしい。NHKの朝ドラで注目の牧野先生もこのカンアオイ類を研究されていて、タマノカンアオイは牧野博士の命名だそうです。
牧野博士繋がりでこちらは、ホシザキイナモリソウです。
菱山忠三郎さんの「高尾山 花と木の図鑑」によると、牧野博士がこの高尾山で発見したとあります。ふつうのイナモリソウは、三重県の稲森山で発見されたことからの命名と言われています。こちらは江戸時代の話です。
いつもは沢の近くで見る花ですが、こんな尾根上で見るは初めてです。
北東尾根もトレランの人が多く、結構下りに使う人が多い印象です。
お目当てのヤマシャクヤクには出会えません。今年はもう花が終わっているのでしょう。
小仏城山の山頂もたくさんの人で賑わっています。
ラッキー!
ベニバナヤマシャクヤクです。林の中にひっそりと咲いていました。
学習の歩道では、こんなものが!
オオバウマノスズクサの実です。花はいつも見ていますが、実になったのは初めてです!
ハナイカダもすっかり実がついています。
最後は、ツレサギソウです。今年は何度も見に行きましたが、そろそろ花も終わりですね。よく見ると、少し痛んでいます。
今日の山行は、ベニバナヤマシャクヤクに出会えたし、オオバウマノスズクサの実も見ることが出来たし、大満足の1日でした。
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