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執筆者の写真yama_ski

北東尾根から高尾山 2023/05/28

更新日:2023年6月7日

久しぶりの小仏城山北東尾根です。今日の高尾駅北口は、ツアーやハイキングなどのグループと思われる人々で大混雑です。さすが日曜日です。4人いるので迷わずタクシーで日影沢林道に向かいます。さっそく、サイハイランがお出迎えです。

外側の薄いベージュが萼片で、その間から赤く見えているのが花弁でしょう。

タクシーを降りて、10分ほど行き踏み跡を降り沢を渡れば、北東尾根の入り口です。

出だしは少し急登ですが、ゆっくりと登ります。

モミジイチゴの実です。木苺のなかでは最も美味しい。高尾山では花はたくさん見るのですが、実を見るのは意外と少ない。同じく高尾山でよく見るのが、クサイチゴの花ではないでしょうか。そんなクサイチゴの実です。

足元に目をやりながら尾根道を登ります。

ところで、私たちが住むこの日本列島が、世界で36ある「生物多様性ホットスポット」のひとつに数えられているって知っていましたか。

そもそも「生物多様性ホットスポット」ってなんじゃという話ですが、簡単に言うと「地球上で生物学的に特別豊かでありながら、同時に破壊の脅威にさらされている場所」と言うことらしい。日本列島の生物多様性の特徴として、固有種が多いことだそうです。この日本列島の生物多様性、固有性を際立たせているのが、写真のカンアオイなどが分類されるカンアオイ類だそうで、日本に自生する禅50種のカンアオイ類のうち49種が日本固有種と言うことらしい。そう思ってみるとこのとても地味なカンアオイも違って見えます。

ちなみにこのカンアオイは、どのように繁殖するのでしょうか。詳しくはまだ解明されていないようですが、この地味さ加減はキノコへの擬態で、ハエやアリによる受粉がスダンらしい。NHKの朝ドラで注目の牧野先生もこのカンアオイ類を研究されていて、タマノカンアオイは牧野博士の命名だそうです。

牧野博士繋がりでこちらは、ホシザキイナモリソウです。

菱山忠三郎さんの「高尾山 花と木の図鑑」によると、牧野博士がこの高尾山で発見したとあります。ふつうのイナモリソウは、三重県の稲森山で発見されたことからの命名と言われています。こちらは江戸時代の話です。

いつもは沢の近くで見る花ですが、こんな尾根上で見るは初めてです。

北東尾根もトレランの人が多く、結構下りに使う人が多い印象です。

お目当てのヤマシャクヤクには出会えません。今年はもう花が終わっているのでしょう。

小仏城山の山頂もたくさんの人で賑わっています。

ラッキー!

ベニバナヤマシャクヤクです。林の中にひっそりと咲いていました。

学習の歩道では、こんなものが!

オオバウマノスズクサの実です。花はいつも見ていますが、実になったのは初めてです!

ハナイカダもすっかり実がついています。

最後は、ツレサギソウです。今年は何度も見に行きましたが、そろそろ花も終わりですね。よく見ると、少し痛んでいます。

今日の山行は、ベニバナヤマシャクヤクに出会えたし、オオバウマノスズクサの実も見ることが出来たし、大満足の1日でした。




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